プレスリリース 02-12-2019

デジサートとUtimaco、将来のIoTにおける量子コンピューティングに関する脅威への安全確保に向け、マイクロソフトとの連携を強化

デジサート ジャパン

※本プレスリリースは、2019年2月12日に米国ユタ州リーハイで配信されたプレスリリースの抄訳です。

-- 概念検証により、IoT機器の耐量子コンピュータ暗号デジタル証明書の基盤を構築 --

米デジサート・インク(本社:ユタ州リーハイ、代表者:ジョン・メリル(John Merrill)、CEO、非公開企業、以下デジサート)と世界3位のハードウェアセキュリティモジュール(HSM)プロバイダーであるUtimaco社(以下Utimaco) 、耐量子計算機(以下 耐量子コンピュータ)暗号を主導するマイクロソフト リサーチは、「Picnic」耐量子コンピュータデジタル署名アルゴリズムの試験実施に成功したことを発表しました。試験は、一般にIoTと呼ばれるコネクティッドデバイスを暗号化、認証、完全性の提供に使用されるデジタル証明書を利用しています。今回の概念実証は、現在広く使われている暗号化アルゴリズムに対し量子コンピューティングがもたらす将来の脅威に対してIoTデバイス保護で完全なソリューションを示すものです。

現在、多くのIoTデバイスはRSAとECCを使用し、デバイスのアイデンティティと通信の機密性、完全性および信頼性を確保しています。 マイクロソフト リサーチのブライアン・ラマキア(BrianLaMacchia)博士をはじめとするセキュリティ界のエキスパートは、RSAやECC公開鍵暗号を破ることのできる大型量子コンピュータが今後10年から15年の間に現れると予想しています。これはまだ先のようにみえますが、コネクティッドカー、スマートホーム、コネクティッドシティ、コネクティッドメディカルデバイス、その他重要インフラなど多くのデバイスは、これまでより製品寿命が延び、アップデートも長期間に渡り提供されることが想定されます。

「デジサート、マイクロソフト リサーチ、Utimacoは、耐量子コンピュータの導入がもたらす新たなセキュリティの挑戦に対してコネクティッドデバイスやそのネットワークを保護するため、未来の問題を解決する方法を共同で取り組んでいます。3社は共に、RSAやECCと並んで長期にわたり確実に保護を行う耐量子アルゴリズムを利用するハイブリッド証明書の開発で市場をリードしています」と、デジサートのR&D部門であるデジサート研究所 所長アベスタ・ホジャティ(Avesta Hojjati)は述べています。

マイクロソフト リサーチにより開発されたPicnic耐量子コンピュータデジタル署名アルゴリズムを使い、デジサートにより証明書が発行されます。 このアルゴリズムを導入し、証明書を発行するため、デジサートはUtimaco製ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)を利用しました。開発中の完全なソリューションは、耐量子コンピュータデジタル証明書の発行や鍵の安全管理を提供できる可能性があり、企業が将来においても有効なIoTを展開を進めるうえで有用です。

「デジサート、マイクロソフト リサーチ、Utimacoの連携により、量子コンピューティングによる潜在的なセキュリティへの脅威から組織を保護できる、安全で将来においても有効なIoTの採用が進むでしょう」と、DigiCertのCTO ダン・ティンプソン(Dan Timpson)は述べています。

企業はコスト効率よく、こうしたソリューションをあらゆるスケールで展開できるようになります。さらには、耐量子コンピューティングの導入がもたらす脅威に備えるソリューションやツールをIoTデバイスのメーカーに提供することが可能になります。ゴールは、機密情報や高い価値のある資産を安全に保つことです。

「デジサート、Utimaco、マイクロソフト リサーチが試験の実施に成功したことにより、耐量子コンピューティングソリューション導入のための基礎的構成要素を実現しました。こうしたソリューションを使い、IoTメーカーと他の大手企業は、今後耐量子コンピュータの導入がもたらす脅威に対して十分に備えた製品の導入や開発が可能になります」と、UtimacoのCTO、Dr. ソルステン・グレカー(Thorsten Grotker)は述べました。

著名なエンジニアであり、マイクロソフト リサーチのセキュリティ・アンド・クリプトグラフィ・グループのトップであるブライアン・ラマッキア(Brian LaMacchia)は「マイクロソフト リサーチはデジサートとUtimacoと共に、企業が耐量子コンピュータ暗号に移行し、それを利用する近未来を見据え、耐量子コンピュータ暗号アルゴリズム、プロトコルおよびソリューションの開発を現在行っています。このソリューションが暗号的に確かであることを実証する試みは、未来のセキュリティの脅威に対し、IoTデバイスを保護する費用がかさみ、拡張性の無いセキュリティの実装を避けたいという企業の役に立ちます」と語っています。

Utimacoについて

Utimaco は、アーヘン市(ドイツ)とカリフォルニア州キャンベル(米国)に本拠を置くITセキュリティソリューションの国際的プロバイダーです。Utimacoは、規制分野の通信プロバイダー向けにハードウェアのセキュリティモジュールとコンプライアンスのソリューションを開発しています。Utimacoは、両技術セグメントでは世界トップメーカーの1つです。220人を超える従業員が、人、アイディア、データの保護を行い、デジタル経済への信頼構築をするという当社のゴールにコミットしています。お客様や取引先からは、信頼と長期投資のセキュリティソリューションについて高い評価を頂いています。Utimacoと言えば、つとに知られた製品の品質、使いやすいソフトウェア、優れたサポート、市場の要求を実際に満足する製品の代名詞です。詳しくはwww.utimaco.comをご覧ください。

 

【DigiCert, Inc.について】
デジサートは、コネクティッド環境向けのスケーラブルなセキュリティソリューションのリーディングプロバイダです。

Global 2000を含む革新的企業の多くは、WebサービスとIoTデバイス向けのアイデンティティと暗号化に関する専門知識からデジサートを選択しています。

デジサートは、証明書ライフサイクル管理プラットフォームCertCentralを通じて、あらゆる規模のPKI配備のためのSSL/TLSおよびその他デジタル証明書を提供しています。
デジサートは、エンタープライズグレードの管理プラットフォームの数十におよぶ受賞歴、迅速かつ博識なカスタマーサポート、市場をリードする成長で知られてきました。
デジサートの最新のニュースと更新情報については、https://www.digicert.com/jp/newsroom/#prをご覧ください。

 

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将来に関する記述:製品の今後の予定についての将来に関する記述は予備的なものであり、未来のリリース予定日はすべて暫定的で、変更の可能性があります。今後の製品のリリースや予定されている機能修正についてはデジサートが継続的な評価を行っており、実装されるかどうかは確定していません。デジサートが確言したと考えるべきではなく、購入決定の理由とすべきではありません。