認証マーク証明書 (VMC) 10-30-2022

認証マーク証明書(VMC)の採用が拡大し、メール受信ボックスのデジタルトラストが向上

Dean Coclin
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VMC をサポートする電子メールサービスプロバイダーがこれまでになく増加しており、商標オプションも拡大

メールマーケティングの担当者はよくご存知のとおり、受信ボックス内でメールを目立たせることはかつてないほど難しくなっています。認証マーク証明書(VMC)を使うと、受信者がメールをクリックする前に、商標登録されたロゴを視覚的なブランディング要素としてメールの受信トレイに表示できるようになります。当然のことながら、Apple のような新しい ESP (電子メールサービスプロバイダー)に採用されるなど、VMC の採用は拡大しています。さらに、VMC の追加の商標オプションも承認されました。企業が送信したすべてのメールでお客様にロゴが表示される世界に近づきつつあります。

VMC は、BIMI(Brand Indicators for Message Identification)イニシアチブの一環として 2021 年 7 月に開始されました。それ以来、世界中の企業が VMC を利用して、購読者が開くすべてのメールでブランドの一貫性をアピールし、メールを開く前からブランドが購読者の目に付くようにしています。

VMC を採用するメールプロバイダーの拡大

Apple では、iOS 16 と Mac OS Ventura のリリースに伴い、iCloud および「.me」メールアドレス宛てのメールに VMC を表示するようになりました。製品全体で顧客の信頼向上に投資している Apple が、受信ボックス内のデジタルトラストを示す主要な方法である VMC を採用するのは当然の流れと言えます。Apple、.me、Gmail に採用されたことで、VMC はこれまで以上に多くの受信ボックスで使用されるようになりました。今や VMC は電子メールの標準となりつつあり、他の ESP にも採用が広がりつつあります。

Apple の発表の直後、フランスの電子メールプロバイダー(LePoste)でも VMC を表示するようになりました。また、Yahoo もデスクトップバージョンでは VMC を表示していると報じられており、近い将来モバイルクライアントでも表示されるようになると予想されます。BIMI グループでは、BIMI と VMC をサポートしているメールボックスのリストをこのページで常時更新中です。VMC の採用が拡大するにつれ、このリストも進化し続けると思われます。

このようにグローバルな ESP が VMC を採用するということは、VMC が提供する価値と VMC 発行の背後にある強力な認証に対する彼らの信頼の証です。各 VMC は、ドメイン、申請者、企業等の確認、商標使用権の証明など、最高水準の認証を経て発行されます。申請者の認証には、ビデオ通話と、VMC を申請する権限がその企業から認められているかどうかのチェックが含まれます。これらの厳しいチェックによって、VMC と企業とドメインが結び付けられ、エンドユーザーのメール認証が保証されます。VMC と合わせて DMARC ポリシーを導入すると、電子メールの送信元を視覚的に認証できます。

VMC 商標オプションの拡充

また、11 カ国の Gmail 商標承認国( https://www.digicert.com/jp/blog/qualify-for-a-vmc-how-to-trademark-your-logo に一覧を掲載)およびすべての EU 加盟国に登録されている政府マークも VMC の対象となりました。

現在認可されている 11 カ国に加えて、その他の商標機関が VMC の承認を受けることが予想されます。これにより、商標登録が認められていない国でも VMC を利用できるようになり、さらなる市場拡大が見込まれます。

商標登録をしていない場合、どうしたらよいのでしょうか。ご安心ください。現在、商標登録されていないマーク(マーク証明書)の使用を認める方向で議論が進んでいます。この場合、マークは一定期間使用されている必要があり、VMC と同じ認証ステップがすべて要求されます。Gmail のユーザーインターフェイス(UI)では、VMC と区別するために別の表示方法で表示されることになりそうです。今後、仕様が明確になり次第、デジサートブログで詳細をお伝えします。

受信ボックスのデジタルトラストを保証する

VMC を使用すれば、送信したすべてのメールで、ロゴが一貫性のある方法でお客様に表示され、強力なセキュリティも担保されるという、メールマーケティングにとって希望の持てる時代がやってきました。本記事に述べたマイルストーンは、メール受信ボックスのデジタルトラスト向上に向けた VMC 採用の機運の高まりを示しています。

VMC の詳細については、www.digicert.com/jp/tls-ssl/verified-mark-certificates または デジサートブログをご覧ください。

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