PKI (公開鍵基盤) 06-12-2026

シークレットとPKIの統合管理でセキュリティとコンプライアンスを強化

James Jackson
BeyondTrust Blog Hero

今日のセキュリティチームが管理する対象は、ユーザやエンドポイントだけではありません。マシンID、特権認証情報、API、証明書、自動化されたワークフローなど、拡大し続けるエコシステムへの対応が求められています。

こうした環境が拡大するにつれ、セキュリティ、コンプライアンス、運用効率の維持はますます困難になります。セキュリティチームには、レジリエンスを維持し、重要なシステムを安定稼働させながら、ID基盤をモダナイズすることが求められています。

そこで活用できるのが、DigiCert Trust Lifecycle ManagerBeyondTrust Password Safe連携です。この2つのプラットフォームを連携することで、シークレット管理とPKIライフサイクルの自動化をより一元的に実現できます。その結果、運用を複雑化することなく、セキュリティを強化し、ゼロトラストの取り組みを推進できます。

サイロ化されたセキュリティ管理の課題

多くの組織では、特権認証情報とデジタル証明書を別々のシステムで管理しています。

  • 特権アクセス管理プラットフォームは、機密性の高いインフラ、データベース、管理システムへのアクセスに使用する認証情報を保護します。
  • 証明書管理ツールは、通信の保護やシステムの認証に使用する証明書の発行、更新、導入を管理します。

どちらの機能も重要ですが、それぞれを分断して管理すると、運用面とセキュリティ面で課題が生じます。

証明書の有効期間が短縮され、組織が自動化をさらに推進する中、シークレット管理とPKIシステム間の連携を手作業で維持することは困難になっています。証明書の期限切れ、一貫性のないプロビジョニング、設定のドリフトは、システム障害やコンプライアンス上の問題、不要なリスクにつながる可能性があります。

さらに、証明書のワークフロー自体が特権認証情報に依存している場合、課題は一層複雑になります。

その結果、組織は難しい問いに直面します。

機密性の高い認証情報をプロセス内で露出させることなく、証明書ライフサイクル管理を自動化するにはどうすればよいのでしょうか。

自動化とセキュリティのギャップを解消

デジサートとBeyondTrustの連携は、安全なAPIベースのオーケストレーションによって、この課題を直接解決します。

BeyondTrust Password Safeを特権認証情報の一元的な保管場所として維持しながら、DigiCert Trust Lifecycle Managerが証明書の検出、発行、更新、再発行、導入を自動化します。

最大のメリットはシンプルです。証明書の自動化ワークフロー内に認証情報を保存したり、露出させたりする必要がありません。

代わりに、必要なときだけ、制御されたジャストインタイムのやり取りを通じて動的にアクセスします。

これにより、認証情報を露出させることなく、PKIライフサイクル全体を自動化する強力な運用モデルを実現できます。

セキュリティチームは、認証情報の拡散や攻撃対象領域を不必要に拡大することなく、大規模な自動化を実現できます。

シークレットとPKIの統合管理がもたらす6つのメリット

デジサートとBeyondTrustの連携がもたらすメリットは、証明書の自動化だけではありません。認証情報の露出を抑え、マシンIDのセキュリティを強化するとともに、コンプライアンス対応の簡素化、レジリエンスの向上、将来の暗号技術の変化への対応を支援します。

ここでは、この連携によって組織のセキュリティ体制を強化できる6つのポイントをご紹介します。

1. 認証情報の継続的な露出を排除

ハードコードされた認証情報は、自動化された環境で依然として一般的なリスクの1つです。シークレットを安全な保管庫内に保持し、必要なときだけ動的に取得することで、認証情報の窃取や不正利用の可能性を大幅に低減できます。

また、恒常的なアクセス経路を減らすことで、ラテラルムーブメントの機会も制限できます。

2. マシンIDのセキュリティを強化

証明書の発行、更新、導入をシステム全体で自動化し、手作業を不要にします。これにより、証明書有効期間の短縮に伴う運用負荷を軽減しながら、より確実なID保証を維持できます。

また、証明書の期限切れや設定ミスによるシステム障害の可能性も低減できます。

3. ジャストインタイムのアクセス制御を実現

BeyondTrust Password Safeは、制御された認証情報の開示、期限付きアクセス、認証情報の自動チェックイン、認証情報のローテーション機能によって、さらなる保護を提供します。

広範または恒常的な権限を付与するのではなく、運用上の必要性とポリシー制御に基づいて認証情報を動的にプロビジョニングします。これは、ゼロトラストの基本原則にも合致します。

4. コンプライアンス管理を簡素化

規制当局による監視の強化や暗号標準の変化に伴い、コンプライアンス要件も進化し続けています。

証明書を手作業で追跡し、認証情報を分散管理していると、監査に対応できる状態を維持するために多くのリソースが必要になります。

証明書ライフサイクル管理とシークレットのオーケストレーションを統合することで、環境全体を一元的に可視化し、以下の対応が可能になります。

  • 正確な証明書インベントリを維持
  • 一貫した発行・利用ポリシーを適用
  • 包括的な監査証跡を生成
  • セキュリティインシデントに迅速に対応
  • 手作業による運用ミスを削減

こうした可視性は、証明書有効期間の短縮や、より複雑化する暗号要件への対応を進めるうえで、さらに重要になります。

セキュリティチームは、侵害された証明書をより迅速に失効させ、コンプライアンスへの準拠状況をより効果的に検証し、分散したインフラ全体でポリシー適用を自動化できます。

5. 運用レジリエンスを向上

セキュリティソリューションには、運用面でもスケールできることが求められます。

デジサートとBeyondTrustを連携する実用的なメリットの1つは、証明書と認証情報の管理に伴う運用負荷を軽減できることです。

自動化によって、組織は以下を実現できます。

  • 証明書の更新と導入を自動化
  • 証明書の期限切れによるシステム障害を削減
  • 設定の不整合を最小化
  • システムの稼働率と信頼性を向上
  • より安全なロールバック機能により迅速な復旧を支援

環境の規模と複雑さが増し続ける中、自動化は不可欠です。安全なシークレット管理と一元化されたPKI自動化を組み合わせることで、すでに多くの負担を抱えるセキュリティチームやインフラチームにさらなる負荷をかけることなく、レジリエンスを向上できます。

6. 暗号アジリティの基盤を構築

この連携は、将来の暗号技術への対応にも役立ちます。

現在、業界は以下の要因によって大きな変革期を迎えています。

  • 証明書有効期間の短縮
  • 暗号アルゴリズムの急速な進化
  • 新たなPQC要件

組織には、運用を中断することなく、変化する暗号標準に適応できるインフラが必要です。

ライフサイクル管理を一元的に自動化することで、証明書の更新、新しいポリシーの適用、環境全体にわたる暗号技術の変更を大規模にオーケストレーションできる柔軟性が得られます。

企業が耐量子コンピュータセキュリティモデルや将来のコンプライアンス要件への対応を進める中、このレベルの暗号アジリティはますます重要になります。

IDセキュリティをより統合的に管理

組織におけるIDの考え方は変化しています。もはやユーザや従業員のアクセスだけに限定されません。デバイス、ワークロード、アプリケーション、API、サービス接続のすべてが、保護、認証、管理すべきIDとなります。

デジサートとBeyondTrustの連携は、以下の機能を統合することで、この変化に対応します。

  • 高度なシークレット管理
  • PKIライフサイクル管理の自動化
  • マシンIDの保護
  • ポリシーベースのセキュリティ自動化
  • これらの機能を組み合わせることで、セキュリティ運用、コンプライアンス要件、インフラ管理の間に長年存在してきたギャップの解消を支援します。

IDセキュリティを統合するメリット

これからの企業セキュリティには、運用上の負担を増やすことなく、安全に拡張できる、自動化されたポリシーベースのID基盤が不可欠です。

DigiCert Trust Lifecycle ManagerとBeyondTrust Password Safeを連携することで、組織は運用リスクを軽減しながら、マシンIDセキュリティ、特権アクセス保護、コンプライアンス対応をよりレジリエントな方法で実現できます。

これは、企業が今後必要とする暗号アジリティを備えたセキュリティ基盤を構築するための実践的な一歩です。